「遺言は偽物」と高松高裁判決 公正証書“替え玉”が作成

「遺言は偽物」と高松高裁判決 公正証書“替え玉”が作成(47News)
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 遺産相続の揺るがぬ根拠になっていた「公正証書遺言」の真偽が争点となった訴訟で、本人確認手続きの盲点を突いた巧妙な偽造を高松高裁が指摘し、「遺言書は替え玉を使って作成した」と相続人に約1600万円の返還を命じる異例の判決を下していたことが31日、分かった。

 公正証書遺言は、法律の専門家である公証人が作成するため証拠能力が極めて高く、トラブルを未然に防げるとして需要が急増。今回のケースでは法が定めた確認方法の不備が浮き彫りになった形だ。

 敗訴した相続人側は上告中で、日本公証人連合会(東京)は最高裁の判断を待って対応を検討する方針。

 この訴訟は2001年に死亡した愛媛県の女性の親族が「遺産の全部をめいに相続させる」とした公正証書遺言が偽造だと主張し、めいらに返還を求めたもの。一審松山地裁判決は遺言書を「本物」と認めて請求を棄却していた。

 高松高裁が9月28日付判決で認定した事実によると、公証人は1996年5月、当時認知症の症状があったこの女性名義の遺言書を作成。公証役場では本人を名乗る人物に、証人として司法書士と地方議員の2人を立ち会わせた上で、印鑑証明書と実印で本人確認していた。

 杉本正樹裁判長は判決理由で「女性の実印はめいが管理していたために別人に渡すことが可能だった」と指摘。その上で(1)手が不自由だったはずなのに署名が明瞭で震えもない(2)車いすを日常的に使用していたのに、公証役場内を不自由なく歩いていたと認められる―など不自然な点を挙げ「身替人の遺言だった」と結論付けた。

 公証人法では、公証人が遺言者と面識がない場合「印鑑証明書の提出、その他これに準じる確実な方法」で本人確認することとしている。

 日本公証人連合会の遠藤英嗣常務理事は「現段階でコメントするのはふさわしくない」とした上で「こういう事例は聞いたことがない。上告審が確定すれば、事実関係を調査して対応を考える」と話している。



公正証書遺言を替え玉でっていうのはすごく衝撃的でした。
12月の司法書士会大田支部の青桐会(有志の勉強会)で公証人と公証役場をどう使っていくかについて取り上げようと思っているので【公証】のキーワードには敏感な今日この頃ですが、公証人法では、公証人が遺言者と面識がない場合「印鑑証明書の提出、その他これに準じる確実な方法」で本人確認することとしている。確かにゆるいと言えばゆるいんですよね。
この点も含めて取り上げます。


(では)





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